西日本文化賞

沿革

西日本文化賞は、西日本新聞の前身である福岡日日新聞が1939(昭和14)年、紙齢2万号を記念して創設した「福日文化賞」が始まりです。翌1940(昭和15)年に第1回授賞があり、その後、戦時下の新聞統制によって福岡日日新聞と九州日報が合併して西日本新聞が誕生し、1944(昭和19)年の第5回から「西日本文化賞」となりました。戦後の混乱期の2回休止を除いて毎年実施されています。

第1回は「科学」「文学」「美術」「航空」の4部門で、その後「体育」「一般」「産業」などに広がりましたが、1950(昭和25)年の第9回から「学術文化」と「社会文化」の2部門に集約されました。また、2019(令和元)年の第78回から、50歳以下の方々を顕彰する「奨励賞」を新設しました。

対象

九州、沖縄出身または在住している個人あるいは九州、沖縄で活動している団体を対象に、文化、芸術、学術等の分野において、顕著な業績のあった方々に贈ります。長年の業績と功労に対して贈ることもあります。

これまでの受賞者には、作家の火野葦平氏(第1回)、詩人の北原白秋氏(第2回)をはじめ、陸上競技の金栗四三氏(第12回)、洋画家の香月泰男氏(第27回)、作家の石牟礼道子氏(第45回)、医師の中村哲氏(第52回)といった著名な方々が多くおられます。近年では、プロ野球・福岡ソフトバンクホークスの王貞治氏(第67回)、将棋の加藤一二三氏(第71回)、作家の安部龍太郎氏(第72回)、漫画家の松本零士氏(第76回)などが受賞しました。

学術分野では、水俣病の研究に取り組んだ熊本大学医学部水俣病研究班(第27回)、胎児性水俣病の臨床的・疫学的研究に尽くした原田正純氏(第65回)、日本の考古学に新たな視点を提起し、東アジアと深くつながった古代日本の姿を明らかにした西谷正氏(62回)、113番元素ニホニウム(Nh)を発見、命名し、アジアの国で初めて元素を周期表に加えた森田浩介氏(第76回)など各界で功績のあった研究者の方々が多く受賞しています。さらに、動物の生態研究や地域史研究に長年にわたって取り組まれた民間の方々が受賞したこともあります。

表彰件数は、2023年度の第82回までで計396件(373人、44団体)に及びます。

選考方法

外部の学識経験者等を含めた西日本文化賞選考委員会で受賞者を選考します。

【選考委員】(五十音順)
安部龍太郎氏(作家)
有馬  学氏(福岡市博物館総館長)
大久保昭彦氏(西日本新聞社取締役)
姜  尚中氏(鎮西学院大学学長)
潮谷 義子氏(前熊本県知事)
柴田 建哉氏(本財団理事長、西日本新聞社社長)
下村 輝夫氏(福岡工業大学学事顧問)
十時 忠秀氏(佐賀国際重粒子線がん治療財団名誉理事長)

贈呈式

受賞者は10月に当財団のホームページと西日本新聞朝刊で発表されます。原則として11月3日の文化の日に贈呈式が行われ、賞状と記念品、副賞(正賞は100万円、奨励賞は50万円)が贈られます。